OPPテープ

■OPPテープの特徴

OPPテープは、支持体のポリプロプレン(PP)のフィルムの片面に粘着剤を塗布した粘着テープです。OPP(オリエンテッドポリプロピレン=ニ軸延伸ポリプロピレン)で、縦、横の2方向に延伸して加工したフィルムなので強度があり、引っ張ってもほとんど伸びない特徴があります。
現在、段ボールケース等の梱包用粘着テープとしましてはOPPテープが最も多く使用されています。
一般的には透明もしくは茶色(ベージュ)の物が多く使用されており、識別用途等にカラータイプも使われています。

■製造メーカー

クラフトテープの製造メーカーは、積水、日東、寺岡、ニチバン、オカモト、菊水、レンゴー、王子の6社程ですが、OPPテープの製造メーカーは、最大手の3Mを筆頭に積水、日東、寺岡、ニチバン、オカモト、王子、テサ、エスエステクナ、ホリアキ、伊藤敏、ディック、ヒロユキ、昭和貿易、ケイユー等、数多くのメーカーが参入しています。

クラフトテープの生産は日本国内のみですが、OPPテープの生産は大半が海外生産です。

OPPテープの幅は主に48mmタイプと36mmタイプが広く使われています。厚みも42μ~90μまで各社共、様々な厚みのタイプを販売しております。

■OPPテープの厚みと対梱包対象物適正

厚み(μ) 対梱包物 一般的な
巻メートル数
(手貼り)
一般的な
巻メートル数
(機械貼り)
価格
42~55 軽~中梱包 100m 1500m
60~70 中~重梱包 50m・100m 1000m
80~90 重梱包 50m 500m

■粘着剤

大きく分けると使用されている粘着剤は、ゴム系粘着剤とアクリル系粘着剤に分けられます。

ゴム系粘着剤は低温でも粘着力が低下しにくく、比較的どんな素材にも貼り付けやすいのがメリットです。

反面、高温では粘着剤が柔らかくなり、はがれやすくなってしまうのがデメリットとなります。

一方、アクリル系粘着剤は高温や、紫外線などによる劣化に強いのがメリットですが、冬場の屋外での梱包作業等の極めて低温下での使用にはアクリル粘着剤が硬化してしまい貼り付け出来ない事があります。

又、プラスチック等の素材に貼り付きにくいデメリットがあります。

価格面ではゴム系粘着剤とアクリル系粘着剤では、アクリル系粘着剤の方が安価です。

それぞれ一長一短がありますので、作業環境や条件によって選択する事が重要です。

■OPPテープと他の梱包用テープとの比較

価格 強度

対衝撃性
良い点 悪い点
OPPテープ
(但し薄手タイプ)
封函機で使用する場合1500m巻まであるので交換頻度が軽減できる。 手貼りの場合、基本的に手で切れない(※)為、ディスペンサーにセットして使う必要り。
クラフトテープ 手で切れ、付属のブリキカッターで作業出来る。廃棄問題が無い。 支持体がクラフト(紙)なので、耐水性に劣る。
布テープ 手で綺麗に切れる。粘着力が強く、素材も頑丈なので重量物を安心して梱包できる。 封函機等を使用しての機械貼りが出来ない。

※OPPテープにも、王子化工のイージーカットテープの様に手で切れるタイプもあります。