生分解フィルム

■プラスチックごみ問題

昨今のプラスチックごみの問題は、国連によると毎年800万トン以上のプラスチックごみが海洋に流れ込み、その総量は1億5000万トンを超えると言われております。問題はそのプラスチックごみが分解されずに海の中に居続ける事です。プラスチックは驚くほど丈夫です。残念ながら殆どのプラスチックは生物に分解されません。(ここでいう分解とは,水と二酸化炭素やメタンなどに無機化されることを言います.)熱酸化や光分解によってゆっくりと分解されていきますが理論上は数100年は分解しません。また、プラスチックは一旦海中に入ると更に分解される事が少なくなり寿命が延びます。海中では熱酸化分解や光分解が陸上より起こりにくいからです。

■ゴミが自然界で分解されるのに要する期間

 ガラス  100万年
 プラスチック製の飲料ボトル  450年
 アルミ缶  80~200年
 ゴム  50~80年
 ブリキ缶  50年
 皮革  50年
 ナイロン  30~40年
 プラスチック製のフィルム容器  20~30年
 ビニール袋  10~20年
 ウール  1~5年
 ベニヤ板  1~3年
牛乳パック  3ヶ月
 新聞紙  6週間

■現在の生分解の問題点

生分解フィルムの問題点は、現在流通している生分解フィル実は「土中」では生分解をするが、「水中」では生分解をしない!という事です。また、生分解する時期が分からないという問題があります。よって現在、生分解フィルムは農業用のフィルムを目的とした販売が主になっております。一般消費者が使用するポリ袋が生分解フィルムになるにはもう少し時間がかかると思われます。

■生分解フィルムを使用できる環境

生分解フィルムを使用するに当たり次の事をご確認ください。

  1. 購入費用は高価になります。
  2. 長期間の保管は出来ませんので、短期間で使い切る使用目的に限ります。
  3. 生分解は水中では行われません。

■生分解フィルムの製造

現在は幅が広い物は製造できませんが、細幅ならば製造可能です。

ご不明な点などございましたらお問い合わせください。